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[自宅レビュー!]
オーラ VA 40 rebirth
熱い青春をもう一度!
80〜90年代ROCK&POPSを聴き直すなら


覆面レビュワー「ラビットBW」です。今回も消費者目線で忖度なしに「白黒」判定すべく、自宅リポートします。

[特徴]


●「VA 40 rebirth」のポイント
・35周年の原点回帰。ピュア・アナログ・プリメインアンプ
・V40当初の回路設計を忠実に再現した国産品
・MOSFETシングル・プッシュプル
・破格とも言えるハイエンドのカスタムパーツを採用
・シンプルかつ鏡面仕上げのフロントパネルデザイン

●実際使ってみたら凄かった!
・分厚い中低音域とせり出すヴォーカル
・80年代ロックの音作りにピッタリ
・中古は不安があるが、往年の製品を探している人にオススメ!

●こんな人には別モデルの方がいいかも
・解像度高いスピード感ある音が好み
・さまざまなデジタルソースも1台で操作したい

■スリムデザインに中身ギッシリ

「VA 40 rebirth」は、その名の通り、35周年となるオーラデザインの記念モデルで、初代VA 40の当時の回路設計を忠実に再現したプリメインアンプです。外観も往年のオーラV40を彷彿させる金属製のスリムな筐体は、持ってみると偏りもなく、中身がみっちり詰まった印象。天板のスリットからは、でかいトロイダルトランスと、プラントの屋根のようなヒートシンクで基盤が覆われているのが見えます。「いいオーディオ製品」を買ったな、という満足感があります。



独ブルメスターのように指紋を付けがたいピカピカ鏡面仕上げのフロントパネルに、右寄せで黒のセレクターとボリュウムノブが同列配置。グッと押すメカニカルな電源スイッチは左寄せにあり、ヘッドホン出力の穴とほぼ同じ大きさになっています。


リアパネルも立派なWBTのスピーカーターミナル。入力はRCAのみで、PHONO(MM)、CDほかLINE入力が3系統という、シンプルな構成。それにしても「CD」っていう刻印がイイですね。

では肝心のサウンドは?
■ファーストインプレッション:中低域がみっちり詰まったマッシブサウンド

到着したデモ機は、梱包を見る限りそれなりに使用済みの印象。いくつかの媒体様での試聴を経て拙宅にたどり着いたとおもわれますが、純粋なアナログアンプということもあり、念のためすぐに通電してエージングを開始します。
通電当初の音は、定位がしっかりしており実力の片鱗を窺わせましたが、やや硬い印象。そこで2日ほど宅内NASのファイルオーディオをリピート再生して慣らし運転を行いました。

通電から3日目の朝から本格的に試聴を開始します。
すると、高音域の刺々しさもグッと抑えられ、中低域がみっちり詰まったマッシブなプリメインアンプという、本来の素の実力を見せ始めました。


再生ソースは、ソニーのUHD-BDプレーヤー「UBP-X800M2」の同軸出力をLINN「SELEKT DSM(Katalyst DAC)」のLINE出力(ボリュウム固定)。スピーカーは、KEF「Reference5」。比較的滑らかかつマイルドで広がりがありますが、フラットな音調だと感じて気に入っています。

一聴した感じでは、ロックやPOPSが得意そう。最新の打ち込み系というよりも、80〜90年代のシンセサイザーとエレキギター&ベースが映えます。ひたすらにクリアーで解像度志向の昨今のオーディオ機器とは一線を画し、美味しい中低域を抑揚を高めて前面に出したちょっとウォームなサウンドです。

ノスタルジックにさせますが、かといって決して解像度や定位が甘くはありません。ベースの量感がしっかりあるのにだぶつき膨らむことなく弾み、音階も明瞭。ドンドンと生っぽいバスドラ、センターにきっちり定位するヴォーカル、左右に分かれる鳴り物のブレンドが心地いいのです。ああCD世代とは言え楽器がアナログだった80〜90年代って、こういう音だったよな・・・と、思い出の中の“いい音”にふたたび巡り会ったという感覚です。
意外と長くブランディングされているAURAの"そうそうこれがAURAだ"と感じられる音調を感じられます。

■CD世代ながら楽器がアナログだった、アノ時代に生まれ変わる

そこですぐに聴きたくなったのは、小比類巻かほるのアルバムCD「TIME THE MOTION」(89年)。プリンスがプロデュースしたJ-POPソング『Mind Bells』では、デヴィッド・キャンベルならではギラギラしたアレンジと、御大直々のバックコーラスによるゴリッとエッジの効いたサウンドが突き刺さり、「心捉えて放さない、鳴り止まない鼓動」を鮮やかに表現します。

同アルバム収録曲『Wild Generation』も、当時流行のノリノリのチョッパーベースと小気味いいギターのチョーキングに、小比類巻のグルーヴィーなハスキーボイス、マッシブなバスドラが相まって、ちょっとHOTすぎなくらい当時の雰囲気を醸し出します。ノリにのっていた頃のEPIC SONYサウンドを、この「VA 40 rebirth」は鮮やかに蘇らせてくれました。

改めて強調しておきますが、低音に量感を出すと、だぶついたり、大事な中音域にまで被って全体がくぐもって聴こえがちですが、「VA 40 rebirth」は、その分ちょっと上の声域にアクセントを載せたりといったあたりのバランスが絶妙です。ちょっと太くて暖かく、いい電源ケーブルをあてがったかのような豊かさに満ちており、心も暖かくなります。

■クラシックやジャズも熱量高く情熱的

かといって、クラシックが苦手かというと、そんなこともありません。

むしろ、諏訪内晶子のデッカ移籍第1弾アルバムCD「エモーション」では、諏訪内のヴァイオリンとイタマール・ゴランのピアノが、静寂の中で呼応し、ヨーロッパの古楽よろしく、闇の中から静かに燃え上がる炎のように、儚くも美しい、ときに情熱的に燃え上がるような深いイメージを、色彩豊かにして表現します。ショスタ コーヴィチなどオーケストラも聴きましたが、作品によってはバスドラやティンパニなどがちょっと膨れ気味なものもあり、やはり、小編成で、各楽器にスポットを当てた熱量高い作品の方が良さそうです。

ジャズも滑らかかつ情熱的。菊地雅章と富樫雅彦のアルバムCD「Poesy」では、Lchの菊地の流麗なピアノとRchの富樫の神経質ともいえる繊細なパーカッションが超高速で激しい銃撃戦を繰り広げる中、それを仲裁しようとするかのようにブルンブルンと豊かなゲイリー・ピーコックのベースが時折絡むもののむしろ巻き込まれていく・・・そんな様が目に浮かびます。

■アナログ試聴 アナログシンセが暖かい


PHONO(MM)入力が付いておりますので、LINN「LP12」を繋いでみます。
得意そうだなと手に取ったのは、シティポップLP大貫妙子「romantic」(80年)。ヌーヴェル・バーグ期の映画を彷彿させ、YMOっぽさもたびたび垣間見える大貫の転換点となった作品です。

まずSNがいいことによって、ちょっとクールで静かな水面に、ポツポツと大貫のクリアな声と、暖かいアナログシンセサイザーのタッチが、音場を満たしていきます。坂本龍一アレンジの『若き日の茫洋』『新しいシャツ』・・・やはりこの手のものが圧倒的に「VA 40 rebirth」に合う気がします。

■ヘッドホン出力もスピーカー再生と同傾向

PHONES出力もあるので、ヘッドホンも聴いてみます。従来のアンバランス出力ですが、オマケではなくキチンと作られているに違いないからです。



繋いだのは、FIIOの平面振動板を採用する開放型ヘッドホン「FT5」。静かで自然な音場感、フラットで低域に誇張感がなくそのままスウッと下がっていく、コンデンサー型やbeyerdymamicsの方向性を持ったサウンドが特徴です。

PHONE出力にプラグを差し込むと、スピーカー出力は自動的にOFFになります。ゲインはやや控えめか。
音調は、スピーカー出力の印象と同様、マイルドでちょっとホットな80〜90年代のハイファイ・オーディオサウンド。中低域がしっかりしながら量感がたっぷりしており、むしろ「FT5」の物足りないと言われている部分を補っていい塩梅かもしれません。

■まとめ かつての銘品の中古良品を探している人にオススメ!

拙宅のフロントスピーカー「Reference5」は8Ωで鳴らしやすいこともありますがウーファー4発。それに対して公称値では50W+50W(定格)で余裕の鳴りっぷりです。しかも、お預かりしてから4日ほどずっと電源を入れて鳴らしっぱなしでしたが、使えば使うほどに、どんどんウェルバランスで生々しく、分厚い豊かな音になってきます。薄い筐体ですが、安易にカッコつけたラックに置くのではなく、しっかりしたボードの上に設置し、聞く前に電源を入れて少し時間を置く、しっかり電源トランスに電気を貯めながら視聴開始。こんなオーディオの作法に答えてくれるアンプです。

当時のCDを当時の音で聴き直したいけれど、中古ではいいプリメインが手に入らない・・・そんな人が当時の名機を“新品”で入手するチャンスというべきです。
シンプルイズベスト。まさにクラシックなピュアプリメインアンプ"Aura V40 rebirth"ぜひ候補に!



アバックの隠れ覆面レビュワー「ラビットBW」です。もしもネットでポチったらどうなるか?を一般消費者目線で忖度なしに「白黒」判定すべく自宅リポートします!
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通常価格:¥275,000 税込
¥225,965 税込
商品コード: VA40REBIRTH
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