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CDレシーバー「M-CR612」
サブシステムと言わせない一体型ミニコンポ「パラレルBTL」のパワフルサウンド
いまや少なくなってきたCDが聴けるワンパッケージコンポ 大ベストセラーのM-CR612を紹介します。

記憶にあるのはM-CR502というCDプレーヤーにアンプとチューナーを搭載したコンポーネントステレオ。
一般的なコンポが横幅480mmなのに対し280mmの(ほぼ)ハーフサイズコンポが流行った2000年代の製品です。
そこから代を重ねる毎に高性能・多機能化。
デジタル化に対応してネットワークオーディオをサポート。
そうするとラジオもネットワーク…と思いきや、
きちんと往年の“レシーバー”らしくアナログのFM/AMラジオも聴けるんです。
FMアンテナにも繋いで久々に聴いてみましょう。


>誰にもわかりやすく手軽にいい音を「ザ・CDレシーバー」 

[特徴]

●製品のポイント

・貴重なCD再生一体型
・ラジオ、ネットワーク再生までこれ一台
・「パラレルBTL」「バイアンプ」対応4ch“分”パワーアンプ搭載
・Bluetooth、独自アプリ「HEOS」によるWi-Fiの無線接続
・懐かしい、ワイドFM対応、目覚まし機能

●使ってみたら凄かった

・「パラレルBTL」のパワフルサウンド
・ロックからアコースティックまでオールラウンドな音質
・CDやラジオの手軽さ&愉しさ再認識
・上品なシャンパンカラー、LEDネオンなど遊び心あるデザイン

●こんな人には別モデルの方がいいかも

・テレビもいい音で聴きたい
 →同価格帯のAVアンプを

・USB DAC機能、本格的なネットワーク再生機能が欲しい
 →USBはメモリ再生のみ

・CDは要らない
 →DAC機能に絞ったコスト配分を


>「スピーカー設定」がキモ

「スピーカー設定」って、これステレオアンプじゃないの?ここが本モデルの使いこなしのキモです。



「SETUP」>「オーディオ」のメニューには、
「H/P(ヘッドフォン)アンプゲイン(高/中/低)」等のほか、
「スピーカー設定」の中に「アンプモード」があります。
これをぜひ「標準」「バイアンプ」でなく「パラレルBTL」にしてみてください。



「標準」というのは2組のスピーカー出力端子「A」と「B」から同じものを出力します。
一般的なステレオアンプなどは「A」「B」ふたつのスピーカー端子があっても、
パラレルに繋がっているだけ。



ところがこのモデルは2chステレオのプリメインアンプでありながら、
4ch“分”のパワーアンプを装備しています。
「A」と「B」には2組のスピーカーを繋いで、
それぞれ異なるアンプを充てることができるのです。

「バイアンプ(高域2ch、低域2chそれぞれにアンプをあてがう)」も、
スピーカー側の入力端子が高域用と低域用に分かれている場合に別々に配線することで電流の干渉を抑えるもので、
よくAVアンプの余ったチャンネルの活用法として紹介されます。
これが用意されているということが4ch“分”のアンプが内蔵されている証拠。
ただ「バイアンプ」にするということは「バイワイヤリング(高域2chと低域2chそれぞれに配線する)」をも意味し、倍の配線が必要。
また、その音はむしろすっきりしてしまい「期待した効果とは逆」と評価されることも多いんです。



これに対して「BTL(ブリッジ接続)」は2ch“分”のパワーアンプを1chに充てるもので、
スピーカーの制動力(ダンピングファクター)が向上します。
聴感上はとくに低音に馬力が出て瞬発力が上がるイメージです。
本機では1対のスピーカーターミナルを使い「パラレルBTL」に設定することで同様の効果を発揮します。

なおふつうのプリメインアンプにある「A」「B」端子は、
ただパラレルに繋がっているだけと書きました。
その場合は異なる種類のスピーカーを繋ぐのは得策とは言えないのですが、
本モデルは2組のタイプの異なるスピーカーに対して別々のパワーアンプをあてがうこと(マルチドライブ)ができます。
マランツがAVアンプで培ってきたデジタルパワーアンプの使いこなしが生かされていると推測できます。

「スピーカー設定」の中にはもうひとつ「レスポンス」という特徴的なメニューがあります。
「フラット」のほか「レスポンス1」〜「4」が用意されていますが、
それぞれ40Hz以下、60Hz以下、80Hz以下、100Hz以下を-12dB/octで逓減させるデジタルフィルターで、
低域とトレードオフでキレが良くなるように聞こえます。
よく聴くソースなど好みで選んでいただければいいと思いますが、
最近のスピード感ある一般的なスピーカーで聴く限りは「フラット」で良いと思いました。




>「レシーバー」はいまやネットワーク経由

本モデルを購入しようという方は「CDとラジオが手軽に聴ける」ことを期待しているはず。
そこで本稿ではHEOSアプリを使ったネットワーク機能のレビューは行いません。

もっとも2010年になってM-CR603となってネットワーク対応していますので、
この音質もチェックしてみたいところ。
そこでリモコンで操作できる範囲でインターネットラジオや宅内NASの再生を試みます。



宅内LANに有線接続しここでは別室にあるNASの音源を再生してみます。
アプリを使わず本体液晶画面を見ながらリモコンで選曲するシンプルな使い方も、
ラジオの「ながら聴き」のようで愉しいものです。

その音はまず「スピーカー設定」>「標準」で繋ぐと、
同価格帯の10年来の同社ベストセラー薄型AVアンプ「NRシリーズ」に印象としては近い。
定位しっかり高域にわずかにキラリとしつつ耳馴染みのよいフラットなサウンドです。

電源を入れてから1時間もするとみるみる元気が出てきて、
さらに「パラレルBTL」設定にすると本領を発揮しました。

ブリティッシュロックYES「Roudbout」の冒頭、
高らかにつま弾くギターのあと静寂を裂くようにドラムスやベース、
ヴォーカルが怒濤のようになだれ込んでくるフレーズはウーファーをブリブリと逞しくドライブ。

YOASOBI「アイドル」のようなEDMのような極端なメリハリサウンドではさらに逞しさが際立ちます。
BABYMETALもそつなくこなしました。

もっともドンシャリで下品な鳴り方をしないのがこの製品の熟練の業。
本領はあくまでアコースティックサウンドで静寂且つ情緒豊かに奏でます。
ジャズヴォーカルEva Cassidy「Fields of Gold」では、
ギターの輝くような響きとエコーがかった甘いヴォーカルを定位感よく官能的に表現しました。

本モデルはDSD再生にも対応。
大貫妙子「Tema Purissima」(DSD64)もエコーがかったヴォーカルと印象的なハープなどのアコースティック楽器が豊かに響きます。



この約20×30cmのサイズと3.4kgの軽量で立派なものだと思いました。


>いまや貴重なCD再生

CDサウンドもNAS再生と基本的には同じ傾向のサウンド。

映画音楽も手掛けるスペインのピアニスト・作曲家Albert Guinovart「Piano Concerto No1」も、
荘厳なオーケストラをバックに縦横無尽にピアノの音が綴られ、
スリリングで豊かなダイナミックレンジを表現します。

山路裕子のピアノソロアルバム「ピアノガール」ではドビュッシー「月の光」、
ショパン「幻想即興曲」など彼女の確かな実力と正確なタッチをきっちり再現してみせました。

正直CDをリッピングしたNASの音の方がいい印象ですが、
ジャケから出してトレーに載せればすぐ聴けるCDも安定して楽しめそうです。



CDイジェクトボタンはわかりにくいのですが右側十字ダイヤルの上向き


>FMラジオを聴き直そう

かつてLINNのFMチューナーPEKINを使っていたことがあり屋根にはFM屋外アンテナが残っています。
せっかく「レシーバー」なので久しぶりに接続して聴いてみましょう。



80.0MHz(FM東京)や81.3MHz(J-Wave)78.6MHz(FUJI)、82.5MHz(NHK)といった、
東京にある拙宅で受信環境がいい放送局の音はアナウンスの声も紹介曲もクリアかつ中低域骨太で実に素晴らしい。
手持ちのAVセンターCX-A5200のチューナーよりも中域に厚みがあり低ノイズで優れていると感じるほど。
ただ、79.5MHz(NACK5)などアンテナ3本表示でも実際には不利なチャンネルはどうしても雑音が残りますので、
そういった場合はインターネットラジオと使い分けるのがいいかもしれません。
ちなみにアンテナ3本はケータイのような信号強度を表すものではなく、
1本や2本表示はないので念のため。


>AV再生にも挑戦!レスポンスよくスリリングに魅せる

AV(オーディオ&ビジュアル)再生はどうでしょうか。
本モデルには、「テレビ入力」に「デジタル光」入力を想定しており「Optical In 1」等を用意。
入力があると自動で電源ONして切り替わる「自動再生オン」に初期設定されています。
なお入力はPCMのみなのでテレビ側の音声出力設定は「PCM」にしてAACなどが出ないように注意(『非対応です』と表示されます)。






もっとも、最近のテレビやレコーダーなどには「光デジタル」出力すらなくHDMIのみのものが大半。
そこで今回はソニーUHD BDプレーヤーUBP-X800M2のHDMI出力からサンワの光デジタル音声分離機VGA-CVHD8で取り出した、
光デジタル信号を本モデルに送り込んでみます。



4K BD『世界戦争』では音量を上げていくとサブウーファーなしでも不穏な暗騒音&オーケストラの不協和音や、
ダコタ・ファニングの悲鳴がなかなかスリリング。

『ブレーブハート』中盤 スコットランドブルーに顔を塗ったメルギブソンが丘での戦闘シーンでは、
空を裂く無数の弓からスコットランド側の気勢 騎馬隊のひずめの音まで広帯域に再生。
白兵戦の剣が交わり人を斬る音 馬や人を槍で突く音もスピード感溢れ生々しく再現します。

ミュージカル映画BD『アメリカンユートピア』(ドルビーデジタル2.0ch)は、
小気味良いベースラインにデヴィット・バーンのハリのあるヴォーカルとMCを堪能。
会場の歓声や拍手もいい感じの拡がりです。

そこで東京ドームらしいドンシャリそのままのBD『TWICE DOME TOUR 2019』(PCM2.0ch)を再生しますと、
高音質とは程遠いこのソースをも聞きやすく再生してくれました。
カリカリになりすぎることなく刺激的な音を控えてバランス良く再生できる素晴らしい万能選手だと再確認しました。

いずれも2chということもあり本格的なシアターにはもちろん叶いませんが、
50W+50Wにしてはアップアップで溺れそうな印象はなく、
KEF Reference5(8Ω)のウーファー4発を低ノイズかつ効率的にドライブしてくれました。


>ベッドのお供、目覚まし機能も

ミニコンポらしい名残機能として曜日と時刻(ネットワークに繋いでいれば自動設定)を設定すれば、
「アラーム」として「平日の8時にチューナー1を再生」といった予約もできます。
一方 スリープタイマーはリモコンボタンで設定。




>まとめ 人の声

寝室などのサブルームに小型ブックシェルフと組み合わせて…なんてのはちょっともったいないパワフルサウンド。
プラスチッキーですがシルバーはちょっとシャンパンカラーで、
LEDイルミネーションの色もホワイトだけでなくブルーやグリーン オレンジに変えられます。(OFFも可能)

HDMI入力がないのでテレビと組み合わせて使うのはハードルが高いですが、
CDも聴けてラジオからネットワークオーディオまで日常的に使えるワンパッケージは色々な使い方が想定できそう。
声が大切なラジオ放送 ヴォーカル アコースティックサウンド メリハリの効いたPOPSまで万能でこなせます。

近時流行のカリカリ高解像度志向でもないのでカフェのような商用空間や、
ダイニングやキッチンまわりに置いて家事の合間にも好きな音楽に囲まれて心穏やかに過ごす…
なんて使用シーンが見えてきそうです。

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通常価格:¥99,000 税込
¥54,009 税込
商品コード: MCR612N
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