マークレビンソン、B&WのBluetoothヘッドホン!?
10万円超えのハイエンドオーディオブランド対決は個性が分かれる結果に
アバックヘッドホン横浜店探訪記[Part2]
覆面レビュワー「ラビットBW」です。今回も消費者目線で忖度なしに「白黒」判定します。
今回は、「アバックヘッドホン横浜店」道場破りの[Part2]。[Part1]では、わかったつもりだったスタックスの進化っぷりを目の当たりにしました。

part1はこちら
今回は、なかなか他では聴けない、Mark Levinson(マークレビンソン)と、Bowers & Wilkins(B&W)のBluetoothヘッドホンを試聴。はたしてブランドのイメージ通りのサウンドでしょうか?
■低音のキレと強力なノイキャンに凄み。レビンソン初のワイヤレスヘッドホン
「No5909」は、マークレビンソンブランドとして初めてのヘッドホン。40mmベリリウムコーティングドライバーを採用した高解像サウンド、Bluetooth5.1のワイヤレス接続、強力なアクティブ・ノイズキャンセリングシステムの搭載がウリです。カラーリングはパールブラック一色。

試聴はMacBook AirとBluetooth接続して行います。

私邸では過去にJBLスピーカーと組み合わせて、パワーアンプNo20.5L、No27L、No29Lを使ったことがあります。モデルごとに結構音質は異なりましたが、共通していたのは「骨のある中低域」だったなという印象です。
この「No5909」を一聴すると、確かにゴリッとしたベースライン強めなところがどことなくレビンソンっぽくもない。高域も切れ味スパッとキレを感じます。もっとも、サ行がキツくなることはなく、案外ウェルバランスにまとまっているところもレビンソンらしさが感じられます。
たとえば、チック・コリアのトリビュートアルバム「Spirit of Chick Corea」のようなアコースティック系ジャズ・アンサンブルは、しっかりしたベースラインに支えられたリズムが淡々と刻まれて心地いい。
何よりキレがいいので、EDM打ち込み系とも親和性が高く、YOASOBI「アイドル」やBTSジョングク「Seven」のような今流行のPOPSを普段使いに聴くのもいいんです。製品開発にあたり、チューニングは主にこういった最新の曲で行っている気がします。
逆にホール感の強いクラシック、たとえば教会で鳴らすアリソン・バルサムのトランペットは、ふわりと拡がる音場感よりも、現場のノイズなど細かいことが気になります。これは解像度が高いことの裏返しでもあるのでしょう。
注目は、アクティブノイズキャンセリングシステム(ANC)の効果。ANCのON/OFFで、音質があまり変化しないのは優秀です。ノイズキャンセリング=Highにしても、位相がひっくりがえるようないわゆる乗り物酔いっぽい違和感が生じることはなく、よく練られている印象です。試しにアバックヘッドホン横浜店を出てカフェ併設の廊下まで行ってみても、カフェに流れているはずのBGMが聞こえませんでしたので。
装着感は、ノイズキャンセリングシステムの効果を出すためもあるでしょう、側圧強め。どちらかというと、鉢の開いた日本人の頭よりも、欧米系の縦長の頭に合いそうな機構です。

オーディオマニアだけが「おっ!」と反応するロゴに、ちょっと優越感。飛行機など長時間の出張のお供に持参し、今流行の音楽を聴くのにうってつけではないでしょうか。
今回は、「アバックヘッドホン横浜店」道場破りの[Part2]。[Part1]では、わかったつもりだったスタックスの進化っぷりを目の当たりにしました。
part1はこちら
今回は、なかなか他では聴けない、Mark Levinson(マークレビンソン)と、Bowers & Wilkins(B&W)のBluetoothヘッドホンを試聴。はたしてブランドのイメージ通りのサウンドでしょうか?
■低音のキレと強力なノイキャンに凄み。レビンソン初のワイヤレスヘッドホン
「No5909」は、マークレビンソンブランドとして初めてのヘッドホン。40mmベリリウムコーティングドライバーを採用した高解像サウンド、Bluetooth5.1のワイヤレス接続、強力なアクティブ・ノイズキャンセリングシステムの搭載がウリです。カラーリングはパールブラック一色。
試聴はMacBook AirとBluetooth接続して行います。
私邸では過去にJBLスピーカーと組み合わせて、パワーアンプNo20.5L、No27L、No29Lを使ったことがあります。モデルごとに結構音質は異なりましたが、共通していたのは「骨のある中低域」だったなという印象です。
この「No5909」を一聴すると、確かにゴリッとしたベースライン強めなところがどことなくレビンソンっぽくもない。高域も切れ味スパッとキレを感じます。もっとも、サ行がキツくなることはなく、案外ウェルバランスにまとまっているところもレビンソンらしさが感じられます。
たとえば、チック・コリアのトリビュートアルバム「Spirit of Chick Corea」のようなアコースティック系ジャズ・アンサンブルは、しっかりしたベースラインに支えられたリズムが淡々と刻まれて心地いい。
何よりキレがいいので、EDM打ち込み系とも親和性が高く、YOASOBI「アイドル」やBTSジョングク「Seven」のような今流行のPOPSを普段使いに聴くのもいいんです。製品開発にあたり、チューニングは主にこういった最新の曲で行っている気がします。
逆にホール感の強いクラシック、たとえば教会で鳴らすアリソン・バルサムのトランペットは、ふわりと拡がる音場感よりも、現場のノイズなど細かいことが気になります。これは解像度が高いことの裏返しでもあるのでしょう。
注目は、アクティブノイズキャンセリングシステム(ANC)の効果。ANCのON/OFFで、音質があまり変化しないのは優秀です。ノイズキャンセリング=Highにしても、位相がひっくりがえるようないわゆる乗り物酔いっぽい違和感が生じることはなく、よく練られている印象です。試しにアバックヘッドホン横浜店を出てカフェ併設の廊下まで行ってみても、カフェに流れているはずのBGMが聞こえませんでしたので。
装着感は、ノイズキャンセリングシステムの効果を出すためもあるでしょう、側圧強め。どちらかというと、鉢の開いた日本人の頭よりも、欧米系の縦長の頭に合いそうな機構です。
オーディオマニアだけが「おっ!」と反応するロゴに、ちょっと優越感。飛行機など長時間の出張のお供に持参し、今流行の音楽を聴くのにうってつけではないでしょうか。
■仕上げも音もゴージャスな味わい。B&Wのフラッグシップモデル
「Px8」は、B&Wブランドのワイヤレスヘッドホンのフラッグシップモデル。アルミのアームとレザーのコンビネーションがゴージャスです。新開発の40mmカーボンコーンを採用し、Bluetoothのほか、ワイヤードでハイレゾ試聴も可能。こちらも独自のノイズキャンセリングシステムを搭載しています。

試聴機のカラーリングは、「タン」というベージュとホワイトのツートン。今回は、「No5909」と比較の意味で、こちらもMacBook AirとのBluetooth接続で試聴します。

総合的な音の印象は、高域から低域に亘る帯域を欲張らず、大事なところをしっかりと押さえつつ、ちょっと高域にアクセントを付けることでゴージャスに仕上げた感じ。
たとえば、チック・コリアのトリビュート「Spirit of Chick Corea」のようなアコースティック系ジャズ・アンサンブルでは、マリンバの音が美しく軽快に響きます。クラシックでは、トランペットがどこまでも伸び、オーケストラの荘厳なマリアージュ、ホールトーンが印象的で、煌びやかです。
一方、低域はどこまでも伸びる感じではなく、潔くスパッと切っている印象。わかりやすく言えば、ちょっとラウドネスをかけたような、若干縁取りを付けたような明瞭な味付けです。楳図かずお「闇のアルバム」では、ちょっとざらつきのあるほとんどド演歌な男声までも、どこか上品に聞こえます。
今流行のEDM系POPSも得意。YOASOBIやジョングクもノリよく、しかも聴き疲れしないサウンドでこなしてみせました。
最新B&Wのスピーカーのようなカリカリの解像度を期待するとちょっと違うかも知れませんが、ジャンルの得手不得手がなく、トータルの音作りが入念に施されていることが窺えました。ANCも音質に影響しない程度の効き具合です。
装着感ですが、「Px8」もラグジュアリー感ある素材を贅沢に使いながら、さほど重く感じません。「No5909」同様、こちらも欧米人の頭にフィットしそうな側圧強めになっています。
「Px8」は、B&Wブランドのワイヤレスヘッドホンのフラッグシップモデル。アルミのアームとレザーのコンビネーションがゴージャスです。新開発の40mmカーボンコーンを採用し、Bluetoothのほか、ワイヤードでハイレゾ試聴も可能。こちらも独自のノイズキャンセリングシステムを搭載しています。
試聴機のカラーリングは、「タン」というベージュとホワイトのツートン。今回は、「No5909」と比較の意味で、こちらもMacBook AirとのBluetooth接続で試聴します。
総合的な音の印象は、高域から低域に亘る帯域を欲張らず、大事なところをしっかりと押さえつつ、ちょっと高域にアクセントを付けることでゴージャスに仕上げた感じ。
たとえば、チック・コリアのトリビュート「Spirit of Chick Corea」のようなアコースティック系ジャズ・アンサンブルでは、マリンバの音が美しく軽快に響きます。クラシックでは、トランペットがどこまでも伸び、オーケストラの荘厳なマリアージュ、ホールトーンが印象的で、煌びやかです。
一方、低域はどこまでも伸びる感じではなく、潔くスパッと切っている印象。わかりやすく言えば、ちょっとラウドネスをかけたような、若干縁取りを付けたような明瞭な味付けです。楳図かずお「闇のアルバム」では、ちょっとざらつきのあるほとんどド演歌な男声までも、どこか上品に聞こえます。
今流行のEDM系POPSも得意。YOASOBIやジョングクもノリよく、しかも聴き疲れしないサウンドでこなしてみせました。
最新B&Wのスピーカーのようなカリカリの解像度を期待するとちょっと違うかも知れませんが、ジャンルの得手不得手がなく、トータルの音作りが入念に施されていることが窺えました。ANCも音質に影響しない程度の効き具合です。
装着感ですが、「Px8」もラグジュアリー感ある素材を贅沢に使いながら、さほど重く感じません。「No5909」同様、こちらも欧米人の頭にフィットしそうな側圧強めになっています。
■結論 どちらもハイファイメーカーらしい解像感。ニュアンスで個性が分かれる結果に
Bluetoothヘッドホンといえど、10萬円超えの結構なお値段。選ぶにあたり着目するとわかりやすい、それぞれの特徴を最後にまとめておきましょう。
●「No5909」はこんな人にオススメ!
・解像度志向でカッチリした音が好きな人
・飛行機移動などで強力なノイズキャンセリングがほしい人
・レビンソン万歳!な人
●「Px8」はこんな人にオススメ!
・価格に見合ったラグジュアリーな造りを求める人
・透明感ある華やかな音が好きな人
・リラックスして色々なジャンルを楽しみたい人

2機種共に内でも外でも、接続方法も選べる最先端のBluetoothヘッドホンでした。Bluetoothモデルなので今回はその点をメインに試聴しましたが、
DAC機能やヘッドホンジャック接続などこだわりに合わせた接続方法があります。
今回お邪魔したアバックヘッドホン横浜店なら希望に合わせた接続方法で試聴出来るとの事。これもヘッドホン店ならではですね。
是非ご検討と共に足を運んでみてはいかがでしょうか。
Bluetoothヘッドホンといえど、10萬円超えの結構なお値段。選ぶにあたり着目するとわかりやすい、それぞれの特徴を最後にまとめておきましょう。
●「No5909」はこんな人にオススメ!
・解像度志向でカッチリした音が好きな人
・飛行機移動などで強力なノイズキャンセリングがほしい人
・レビンソン万歳!な人
●「Px8」はこんな人にオススメ!
・価格に見合ったラグジュアリーな造りを求める人
・透明感ある華やかな音が好きな人
・リラックスして色々なジャンルを楽しみたい人
2機種共に内でも外でも、接続方法も選べる最先端のBluetoothヘッドホンでした。Bluetoothモデルなので今回はその点をメインに試聴しましたが、
DAC機能やヘッドホンジャック接続などこだわりに合わせた接続方法があります。
今回お邪魔したアバックヘッドホン横浜店なら希望に合わせた接続方法で試聴出来るとの事。これもヘッドホン店ならではですね。
是非ご検討と共に足を運んでみてはいかがでしょうか。
NO5909 marklevinson [マークレビンソン] ワイヤレスヘッドホン Mark Levinson
¥102,999
税込
商品コード: NO5909
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