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[自宅レビュー!]
マランツ Model 50 
クリーンかつハイスピードの純アナログ入力プリメイン
2chステレオ&AVのフロント2ch強化の一挙両得狙いも!
覆面レビュワー「ラビットBW」です。今回も消費者目線で忖度なしに「白黒」判定すべく、自宅リポートします。

今回試聴したのは、CDも再生可能なネットワークプレーヤー&USB-DAC「CD50n」と同時に発売された、純粋なアナログ接続のプリメインアンプ「Model 50」です。「CD50n」にデジタル再生系を全て委ねてセパレートしたことで、どんなメリットがあるのか?デジタル再生系内蔵がトレンドのいまなぜ純アナログアンプなのか?といったことを考えつつ使っていきましょう。


[特徴]

●「Model 50」のポイント
・デジタル再生系を内蔵しない純粋なアナログ接続のプリメインアンプ
・新開発低歪みフルディスクリート電流帰還型プリアンプ
・前モデル比145%瞬時電流供給能力フルディスクリートパワーアンプ(70W+70W、8Ω)

●実際使ってみたら凄かった!
・強力な電源を感じさせるスピーカー駆動力
・新マランツデザインはやはり美しい!
・Phono入力のクオリティも良好でレコードを高次元で再生

●こんな人には別モデルの方がいいかも
・ウォームなサウンドが好き
→VA 40 rebirth

・さまざまなデジタルソースも1台で操作したい
→Model 40n、Stereo70
■純粋なアナログアンプもイイネ!

「Model 50」は、近年のマランツで統一して使われている“フィボナッチ関数”っぽいメッシュ柄の湾曲した背景に、マットでフラットな石板が載っているような、二段構えのデザインを採用。ノブは左右対称配置で、中央のリング型ディスプレイ内にソースやボリュウムなどの情報が表示されます。


スペースの都合上、どうしても文字は小さめですが、精細度の高いディスプレイを採用しており、読み取りは比較的容易です。



リアパネルは純粋なアナログアンプということもありシンプル。入力はRCAのみで、PHONO(MM、使わないときは付属ショートピンを装着)、LINE入力のほか、REC OUTがあるのが懐かしい・・・。

「PRE OUT」と「POWER IN」があり、プリとパワーはセパレート使用ができるのもマランツらしいところです。


オリジナルスピーカーターミナル。コア部は真鍮無垢材、表面は1層のニッケルメッキ


公称14.4kgとのことですが、結構がっちりズッシリした印象で所有欲を満足させてくれます。では肝心のサウンドは?
■第一印象 色づけのない、カラッとしたスピード感が魅力

「Model 50」は純粋なアナログアンプということもあり、届いてすぐ念のためすぐに通電し、エージングを開始。すると当初からマランツらしいセンター定位が見て取れました。もっとも、やや刺々しい印象がありましたが、一晩宅内NASのファイルオーディオをリピート再生すると、それ以降、音質は変化しませんでした。

以下はすべて「SOURCE DIRECT」という、「BASS」「TREBLE」「BALANCE」回路をキャンセルした設定で聴いています。

まず、LINNのネットワークプレーヤー「SELEKT DSM(Katalyst DAC)」のDA変換したアナログLINE出力(ボリュウム固定)を、「Model 50」の「CD」入力に入れて聴きます。スピーカーは、8Ωで鳴らしやすいKEFの「Reference5」。全体的に比較的滑らかかつマイルドでフラットな音調のセットだと感じ、気に入って使っています。



まずネットワーク経由で宅内NASのファイルを聴いていきます。

第一印象は、「Model 40n」などこれまで聴いたアンプ同様、意図的な色づけを感じない素直なサウンド。ああやっぱりマランツはアンプメーカーだな、と思わせます。正確な定位感&カラッとした鳴りっぷりで、ペダルやキータッチ、ちょっとした鳴物にも敏感。一方で高音域には空気感があります。

定格出力は70W×2(8Ω)。中低音もカラッとしており、量感や重低音などの分厚さよりは、スピード感重視の印象です。


■クラシックでは豊かな音場感が「ディスクリート」再生を証明

「ディスクリート」再生を重視していることは、センター定位からすぐ分かりましたが、音場感にも大いに影響するので、クラシックで確認してみます。

スペインのピアニストで映画音楽の作曲なども手掛けるアルベルト・ギノバルトの『ピアノ協奏曲No1』(CDリッピング)では、静かなソロピアノの滑らかなタッチと音階がロマンティックに響く一方、オーケストラとの協奏ではまことに映画音響的でドラマチック。ぱあっと華やかに視界が開けるように展開します。



女性トランペッターのアリソン・バルサムが教会でオルガンやオーケストラ、合唱団とともに演奏したアルバム「Jubilo」(192kHz/24bit)も、重厚というよりはカラッとした仕上がり。トランペットがピーッと突き抜ける音と、オルガンの重低音、少年少女の合唱の3者が、団子になることなく明瞭。細かい抑揚を付けながらハーモナイズドされているのがよくわかります。SNにも優れている左証です。


■リズム系は得意!音がもつれることなく噴射

次に、低音域の具合を見るため、上原ひろみのジャズアルバム「Move」(192kHz/24bit)を聴くと、ひじょうにスピーディーでクリーン。アンソニーのベースとサイモンのドラムスに埋もれがちな上原のピアノの音階が明瞭に立ち、さらにボリュウムを上げても五月蠅くならないのが見事です。それにしてもこの曲で「さあ目を覚まして、活動しよう!」って言わなきゃ起きられないって、寝覚め悪すぎませんか。。



調子に乗ってメタルバンドBABYMETALを聴くと、やはり「Model 50」に合います。ギターやドラムの速射・連射に、鍵盤と透き通ったヴォーカルが貫くように響いて心地いい。耳に付くほどキンキンにならないのが絶妙だと思いました。



■最新のPOPSでも、クリーンかつスピード感あふれる

次にApple Musicで最新のPOPSを聴いていきます。
トラヴィス・スコットの『MELTDOWN』のような強烈な量感の低音を誇る曲も、重低音がトラヴィスのラップに被ることなく明瞭にリズムを刻みます。




オリヴィア・ロドリゴ『vampire』は、音場的には比較的平板な音作りですが、オリヴィアの声がリップノイズすれすれでリアルに再現されているのがよく分かります。



マディソン・ビアー『Dead』も、冒頭からのちょっと鼻に掛かったヴォーカルに続き、入り乱れるように入ってくる打ち込みがみっちり詰まって、軽快にリズムを刻みます。
総じてクリーンかつスピード感があり、曖昧なところがないというイメージはここでも変わりません。

■映画 2chでもマランツAVRと同一トーン。ドラマ作品の没入感抜群

次に、UHD BDプレイヤー「UBP-X800M2」の同軸出力をLINN「SELEKT DSM」経由で繋ぎ、4K UHD BD『ヴァイオレット・エバーガーデン』を視聴します。
映画でも音楽再生と同様、だぶついたり特定の音域が誇張されることもなく、見渡しのいいクリアーな音場。やや硬めでドライながら、セリフが明瞭にきっちり立ちます。
風そよぐ細かい背景音から洋服の擦れる音まで、京都アニメーションの作画に負けない丁寧な演出が詳らかに聞き取れます。オーケストラはやや腰高のイメージですが、戦場での爆発音などのキレは抜群です。

ほんとうはマランツのAVRでAtmos音声をマルチチャンネルで楽しめればいいのですが、2ch再生でもマランツブランドとしてのトーンは共通。ご自宅の使用システムが2chで、観る作品がドラマ中心なら「Model 50」のコストパフォーマンスは絶大で大満足のハズ。没入感が素晴らしく、『ヴァイオレット・エバー・ガーデン』を観ながらこのレポートを書いていたら、気づけば終盤の花火のシーンを迎えていました。


■アナログ試聴 単なるオマケではないフォノ回路の実力


「Model 50」にはPHONO(MM)入力が付いておりますので、LINNのレコードプレーヤー「LP12」を繋いでみます。この場合、予め付いているショートピンを外します。


PHONOとCD入力は真鍮削り出し端子

ここまでキレがよくクリーンな印象だった「Model 50」で聴いてみたくなったレコードは、山口小夜子が表紙の名作、スティーリー・ダン「彩(エイジャ)」です。



この完璧なパッケージを生かした、リズムや定位が明確で素晴らしい。SNが抜群によく、レコードを聴いているのを忘れそうです。『Aja』では、ジャズセッションのような細かいアレンジがキラキラとチャンネルの左右にちりばめられているのがよくわかります。

アナログゆえちょっと円みも帯びるので、個人的にはベストマッチ。完璧でカッコ良すぎるリズム進行をスタイリッシュに刻んでくれました。
単なるオマケではなくきちんとしたフォノ回路が付いていることが確認できました。
■「CD50n」との連携でさらに便利に

特有の機能として、「CD50n」など対応ソース機器と連携して動作させるモードがあります。リモコンをイキにしたい側の背面ディップスイッチを「INTERNAL」、信号のリンク先の側を「EXTERNAL」とすれば、リモコンの受けを「INTERNAL」側に一極集中できます。
また、「CD50n」の設定メニュー「ライン出力レベル」を「可変出力」とすると、自動的に「CD50n」側をプリにして「Model 50」はパワーアンプダイレクトとして働きます。一方「固定出力」とすると「Model 50」をプリメインとして使って入力「CD」で動作します。(『CD50n』の記事も参照ください)


もっとも、「Model 50」と「CD 50n」のコンビネーションは絶対ではありません。ここまでリポートしてきたとおり、純粋なアナログアンプ「Model 50」は、単体としても、高SNで色づけのないハイスピードかつクリアーなサウンドのプリメインアンプとしてオススメです!


■まとめ ステレオ音楽再生とAVアンプのフロント強化という2倍のシステムアップも!

「Model 50」は、同じタイミングで発売されたこともあり、どうしても「CD50n」とセットで考えられがちですが、単体としてもコストパフォーマンスに優れた純粋なアナログ入力のみのプリメインアンプとしてオススメできます。
とくに、どんなジャンル、どんなソースが来ても「クリーンかつハイスピード」という特徴にブレがないのは特筆できます。


これまで比較的エントリーのマランツAVRをお使いの方なら、「Model 50」で高音質な音楽再生を楽しみながら、映画では「POWER AMP IN」を駆使してフロント2chの音質をアップする、といったステップアップはたいへん効果があります。
「CD50n」とのコンビネーションや、2chステレオプリメインアンプの入れ換えのみならず、さまざまなコンビネーションでのシステムアップを検討してみてください!



アバックの隠れ覆面レビュワー「ラビットBW」です。もしもネットでポチったらどうなるか?を一般消費者目線で忖度なしに「白黒」判定すべく自宅リポートします!
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通常価格:¥231,000 税込
¥190,921 税込
商品コード: MODEL50N
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