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トップ » インプレッション » marantz AVアンプ「 AV8805+MM8077」
製品インプレッション ACアンプ
AV8805&MM8077

 マランツの傑作AVプリアンプAV8805とペアを組むマルチチャンネル・パワーアンプMM8077が、日本に登場。早速、AV8805とのコンビネーションにて試聴したところ、マランツならではの感動的な音が得られたので報告しよう。

 AV8805は、前号でリポートした本格派AVプリアンプだ。前作AV8802(2015年)の全面改訂版で、姿形はほとんど同じだが、中味はすべて一新。約1,600個ものパーツが変更された。対応チャンネルを11.2ch処理から13.2ch処理に増加したほか、対応音声フォーマットもDolby AtmosやDTS:Xにベルギーのギャラクシー・スタジオの開発になるオーロ3Dまで拡充。音づくりでは社是の「マルチチャンネルHi-Fiアンプ」を徹底追求し、オペアンプを排してマランツの宝ともいえる完全独立基板の高速アンプモジュールHDAM-SAにて構成している。

 今回新しく登場した7chパワーアンプMM8077は、すでにアメリカ市場で販売されユーザーの間でたいへんに評価の高い製品。それが今回、国内市場向けに電源トランスを日本仕様へ換装してデビューした。

 特に気を配ったのが駆動力だ。AVパワーアンプの場合、2chでは信号追随のリニアリティが十分であっても、全chの同時駆動では出力が大幅に低下するものもある。その点、MM8077では基幹技術の電流帰還型アンプ、8.2Kgもあるトロイダルトランス、大容量のカスタムブロックコンデンサーetc.を駆使し、瞬時電流供給能力に徹底的にこだわった。


 AV8805+MM8077のシステム全体としての音は、器量が大きく、繊細な部分までグラテーションが描かれ、豊潤な音を聴かせるもの。ガッティ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のオーロ3D・BD「春の祭典」のイマーシブ再生では7chアンプMM8077を二台使うことにする。もとより、DEGブルーレイ大賞を受賞したほどのハイクォリティなコンテンツだが、AV8805+MM8077×2では、臨場感豊かで緻密、ヌケのいいイマーシブサウンドを堪能できた。冒頭のサックスとファゴットの微細な音がホールいっぱいに広がり、オーボエ、フルート、クラリネットと徐々に音数を増やした複数のサウンドが融合する音響の綾が、微細なニュアンスと豊かなホールトーンを伴い、まるでコンセルトヘボウホールの一階センターで聴いているかのような音楽的臨場感を堪能させてくれたのである。

 グレイテスト・ショーマンの「ネバー・イナフ」(Dolby Atmos)。実際のホール音響の中で歌うと、マイクを使わない限りベルカント的な発声になるはずだ。これほど明瞭で自然な声が広い会場の隅々に行き渡ること自体が映画的な音作りの世界の話なのだが、それを承知して聴くならひじょうに明瞭さと響きの美しさが融合したサウンドをストレートに聴かせてくれる。冒頭のピアニシモから音の体積感が急速にリニアに盛りあがる演出表現は、まさしく感動そのものだ。

 

 AV8805+MM8077は、盤石の安定感にて映画的そして音楽的情報量の豊富なサラウンドサウンドが堪能できるパワフルコンビネーションだ。

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