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個性的なラウンドデザイン〜ハイエンドな実力を備えたアーバン・ホームシアター

Interview My Hometheater

都会的なバーラウンジを思わせる地下空間の先に現れたのは、円筒形のフォルムが美しすぎる専用ルーム。重層的なデザインコンセプトをベースに造られたその空間には、ハイエンドシアターとしての魅力も盛り沢山に詰め込まれていた。

Owner T様[東京都・中野区]

(取材・文:鬼塚 攻介 撮影:平蔵 伸洋)

円筒形フォルムのホームシアター

(美しい円筒形のフォルムや巧みに取り入れた間接照明等、ディテールまで行き届いたデザインが印象深い。)

新築のコンセプトのキーとなったのは地下専用シアターのカタチそのもの?

案内されるままに、特殊ガラス製の階段で地下へ潜っていく。すると、ビリヤード台やバーカウンターを完備する広々とした地下リビングが一気に開けた。このプールバーとおぼしき空間を横切ってさらに進めば、お目当てのシアタールームに到着…。あまりにラグジュアリーな空間ゆえ誤解を招くかもしれないが、ここはエグゼクティブなホテルでもなければ、都会の隠れ家的なラウンジでもない。れっきとした個人宅である。

 

R2-D2プロジェクター

玄関を入るやすぐに取材陣を出迎えてくれたのが、このR2-D2。ご存知の通り、マニア垂涎のプロジェクターである。

 

ホームシアターのエントランス部分

まるで本物の映画館のようなエントランス。装飾品にもこだわりが感じられます。

 

シアタールームに入ってみてまず驚かされるのは、なんといっても部屋のフォルムが美しい円筒形であることだ。オーナーのTさんは「実はこの家のコンセプトの核となっているのが、シアタールームのカタチなんです」と笑い、「2階から3階は吹き抜けになっているんですが、その空間もシアターと同じ円筒形で、ちょうどこの部屋の延長線上にあるんですよ」と楽し気に説明してくれた。

 

円形シアター


なるほど、「すべての道はローマに通ず」ではないが、全体のコンセプトの中心にこのシアターが鎮座しているというわけだ。例えば、メインスピーカーにLINN ARTIKULAT350をセレクトした大きな理由も、背面のカッティングがシアターの形にマッチするラウンドデザインだったからだという。う〜む、正直、これほど重層的にコンセプトを積み上げて、シアターを構築した例を見たのは、今回の取材が初めてかもしれない。ここでは、そんなTさんの興味深い専用ルームをじっくり拝見させていただくことにする。 

プラスアルファの深みさえ感じさせる高品位な専用ルーム!

「実は機材面でこちらから指定したのは、LINNのフロントスピーカーだけなんです。後は、それに見合うシステムをアバックさんの方で、考えていただくことにしました。とにかく前提としてスペースが円筒形であるという縛りもあったので、その中で最良の選択をしてほしいということだけお願いしたのかな」とTさんは言う。

 

DLA-HD100を天釣りで使用

Tさんが大絶賛するビクターのDLA-HD1。高いネイティブコントラストを活かした粘りのある絵作りには、やはり圧倒的な魅力がある。


この要望を受けたアバック新宿店はすぐさまプランニングを開始。担当となったチーフインストーラーの石橋栄智は、当時を振り返り「円筒形の専用ルームということで、お客様はサラウンド感についての心配をされていました。が、私共の方でリスニングポイントを含めた機材のレイアウトを徹底的に追い込みましたので、仕上がりは万全です」と自信をうかがわせる。さらに新築物件ということで、隠蔽配線や集中コントロールシステムはもちろん、電源周りについてもCSEの電源を用いて強化。ラックも、配線の時に引き出して回転させることができるミドルアトランティックのWR37-32を採用する等、メンテナンスや将来的なリニューアルの可能性を考えて工夫をこらした。

 

足元の配線スペースに収納

配線関係は足元に専用スペースを設置し、通常は閉じて完全に隠蔽。メンテナンスも容易。

クレストロンのタッチパネル・コントローラー

コントロールシステムはクレストロンのタッチパネルを採用。


もちろん、石橋が太鼓判を押しただけあって、シアターそのものの完成度もきわめて高い。完成当夜のことをTさんに尋ねたところ、「最初はスターウォーズのエピソード3を再生したんですが、ホントにド胆を抜かれましたね。正直、ここまでできるのか…って感じで、しばらく放心してしまいました」と当時を思い返して笑う。これを聞いた取材スタッフも、さっそく試聴を行うことに。ところが、恒例の「007 カジノロワイヤル」での試聴が終了するや、完成当夜のTさんと同じくしばし放心状態に・・・。


確かにプロジェクターにセレクトされたビクターのDLA-HD1Kはここでも最高に気持ちの良い絵を観せてくれた。そして、インテグラのDTC9.8も相変わらず高解像度のサウンドスケープで楽しませてくれている。しかし、なぜかそれだけにとどまらないプラスアルファの深みがこのシアターにはあるように感じる。結論を急ぐのは難しいが、直接音よりも間接音を多く含むといわれるLINNのスピーカーと、このシアターの空間特性とのマッチングは相当に良好なのではないだろうか。

 

気持ちよく飽和し減衰していくサラウンド音にすっかりハマりつつ、そんな感想をもった次第。それにしても、実力・居心地の良さ・デザイン性等々・・・、どこをとってもまさにハイエンドな専用シアターである。 

 

  北米のホームシアターで使用例が多いミドルアトランティック社の「回転するラック」

このシアターの見どころのひとつが、このミドルアトランティック社製のラック。引き出して回転させれば、配線作業も簡単に行える。

アトランティックの回転ラック
パナソニックのDMR-BW800やエソテリックのUX1Pi、インテグラのDTC9.8等、魅力的な機材が並ぶラックシステム。音楽好きのTさんは2チャンネル出力も本格的に楽しみたいということで、メインチャンネルは LINNのKLIMAX CHAKRA TWINを揃えていた。

  

アバック担当インストーラーの一言

 

 

アバック石橋:インストーラー

グランドアバック新宿店
チーフインストーラー
石橋栄智

建築設計の有限会社オフィスサキのこだわりに負けないよう頑張りました。これだけの大掛かりで複雑なシステムもタッチパネルでかんたん操作できるようになっています。
気楽に楽しんでいただければと思います。

アバック松本

グランドアバック新宿店
松本弘典

お客様のご希望をベースに、最適なシステムを構成いたしました。映画・音楽ともに最高のクオリティでお楽しみいただける機器を考えさせて頂きました。集中コントロールにより操作性も快適です。一度部屋に入ったら出たくなくなってしまう最高の空間が完成できたと思います。

 

機材リスト
AVプリアンプ Integra DTC9.8
2CHパワーアンプ LINN KLIMAX CHAKRA TWIN
5CHパワーアンプ LINN C6100
プロジェクター Victor DLA-HD1K
ユニバーサルプレーヤー Esoteric UX-1Pi
BDレコーダー Panasonic DMR-BW800
フロントスピーカー LINN ARTIKULAT350
センタースピーカー LINN ARTIKULAT340
サラウンドスピーカー LINN CLASSIK UNIK
サブウーファー LINN CLASSIK AFEKT
スクリーン(DX固定型) STEWART HD130-123HDSNDV
コントロールシステムタッチパネル Crestron TMPC-8X、AV2
アイソレーション・バランスフォーマー CSE TX2000XN
調光システム LUTRON グラフィックアイ 3000シリーズ
ラックシステム MIDDLE ATLANTIC WR37-32

 

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